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京洛の昔のいくさの物語[現代語訳 応仁記]

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 応仁の乱の経緯が記されている軍記物語、『応仁記』の現代語訳です。 登場人物たちの個性あふれる言動・行動や、合戦を見物する人たちの様子など、解説書を読んだだけでは読み取れない内容が随所にあり、興味深く読める読み物だと思います。

 『応仁記』は、呉座勇一著『陰謀の日本中世史』で採り上げられています。そこでは『応仁記』のことが、史実と全く異なることが記されている虚偽に満ちた軍記のように論じられています。ところが不思議なことに、実際の『応仁記』の内容はそれとは大きく異なっており、史実に沿った記述がされています。

 本書の「あとがきに代えて」では、『陰謀の日本中世史』で言及されている『応仁記』と、実際の『応仁記』の諸本の内容を比較し、それらの関係が解説されています。これを読むことで、『応仁記』をめぐる近年の議論の背景を知ることができます。

 『応仁記』の現代語訳に加えて、京都の「桃園(ももぞの)」の地域(一条大宮付近)をめぐる2つの小論も収録。

☆ 桃園宮と、応仁記の「朝顔の墳」

 「応仁記」に記された、一条大宮の仏心寺にあったという謎の史跡「朝顔の墳」の実体を探る小論。山名家の家臣が書き残したものから仏心寺のあった場所を確定し、そこから始めて、室町時代や平安時代の一条大宮周辺(京都の、一条通と大宮通の交差点の周辺)の様子を解明しています。

☆ 延喜二十年夏、宣子内親王を桃園宮に迎え入れた親王は誰か

 源氏物語の「朝顔の姫君」のモデルとなった宣子内親王と、その弟の克明親王(よしあきらしんのう。源博雅の父)をめぐる少し難しい論考。「朝顔の墳」の探求から派生した平安時代の話です。

(B6、並製、283ページ)

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